審査

弓道

弓道の審査について

 

級位・段位・称号とは?

弓道には級位と段位があり、級位は五級から一級、段位は初段から十段まであります。
級位は上がるごとに数が増えて、段位は数が減っていきます。

また、段位とは別に称号というものがあり、錬士、教士、範士の3つがあります。

このうち、九段、十段、範士は審査はなく推薦のみの昇段となっています。

審査基準

それぞれの級位・段位は審査員の勘で決めているというわけでなく、審査基準がきちんと明文化されています。(審査規定第8条)

級位

五級 弓道修練の初歩的階層にある者
四級 秩序ある指導を受けており、弓矢の扱い方に進歩があると認められる者
三級 射の基本動作及び弓矢の扱い方がやや整い、秩序ある指導の下に修練を経たと認
められる者
二級 修練の程度三級に比して著しく進歩を認められる者
一級 射型・体配概ね正しいものと認められる者

段位

初段 射型・体配型に適って、矢所の乱れぬ程度に達した者
弐段 射型・体配共に整い、射術の運用に気力充実し、矢所の乱れぬ者
参段 射形定まり、体配落着き、気息整って、射術の運用法に従い、矢飛び直く、的中や
や確実な者
四段 射形定まり、体配落着き、気息正しく、射術の運用法に適い、離れ鋭く、的中確実
の域に達した者
五段 射形・射術・体配共に法に適って射品現われ、精励の功特に認められる者
六段 射形・射術・体配共に優秀にして射品高く、精錬の功顕著な者
七段 射形・射術・体配自から備わり、射品高く、錬達の域に達した者
八段 技能円熟、射品高雅、射芸の妙を体得した者
九段 弓道の真体に透徹した者
十段

初段や弐段では的中はあまり見られません。筆者も弐段の時は一本も中りませんでしたが合格しました。
しかし、参段の審査基準には「的中やや確実な者」と書いてある通り、参段からは的中が必要になってきます。

 

審査内容

審査は実技試験学科試験に分かれています。

実技試験

実技試験は一手(二本)の矢を座射で射ます。実技試験では射形だけではなく、入場から退場までの体配(所作)も審査の対象となっており、射形と体配などを総合的に判断して合否を決めます。

学科試験

学科試験は「射法八節を順に列記し、簡単に説明しなさい。」というような問題に対して、文章で回答する筆記の試験です。
学科試験は出題される問題が平成27年から全弓連のHPで公開されるようになりました。

コロナ以前は審査当日に学科試験と実技試験両方を実施していて当日に合否が発表されていたようですが、最近はコロナの感染予防のため当日は実技試験だけで学科試験はレポートとして事前に提出となり合否も後日HPでの公開となっています。

 

審査会の種類

審査には地方審査会、連合審査会、中央審査会があります。

主に地方審査会は四段まで、連合審査会は五段、中央審査会は五段以上・称号の審査を行います。

地方審査会は地方によりますが、大体年5~10回ほど開催されます。

 

持ち物

審査は基本的に普段引いている道場からは遠くで行うと思うので、忘れ物がないようにしておきましょう。
必要な持ち物は以下の通りです。




下がけ
道着・袴・帯・足袋、(和服)
フデ粉・ギリ粉
替え弦

シワがついた袴を着たり、審査中に弦切れを起こしたりすると印象が悪いので、弓具や服装は普段からしっかり手入れをしておきましょう。

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